近年、BtoB企業によるEC(電子商取引)の導入が増加しています。特に、Shopifyのようなカスタマイズ性が高く、業務効率の向上を実現できるプラットフォームを利用する企業が増えています。
オンラインストアを運営する際は、サイトのデザイン面だけでなくお客さまにとって都合のいい支払いオプションについても十分に考慮することがとても大切です。
BtoBで、文具などの少額決済が多いものによく使われる支払いオプションの一つに「売掛」というものがあります。
「ECでも売掛の設定ってできるの・・・?」
「BtoBでECサイトを導入したいけど、何から手をつけていいのかわからない・・・」
そんなあなたに、この記事では、BtoB ECサイトに売掛制度を導入するメリットとデメリット、Shopifyに売掛を導入できるサービスについて詳しく解説します。
売掛とは?
売掛払いとは、売り手が商品やサービスを提供した後に、一定の期間を経て指定された期日までにまとめて代金を受け取る取引方法のことです。
商品やサービスを提供したあとで、いまだに代金を受け取っていない状態を「売掛」といい、その取引で支払われる代金のことを「売掛金」といいます。
後払いとはなにが違うの?
売掛金取引はBtoB(企業間取引)でよく用いられるのに対し、後払いは主にBtoC(企業から消費者への取引)で使われます。消費者は商品を受け取った後、一定期間内に支払いを行います。後払い制度の導入によって、カゴ落ち対策や購入へのハードルを下げることができます。
Shopifyに後払い制度を導入する方法についてはコチラ!
https://qrz.co.jp/blog/shopify_payment/
売掛をBtoBビジネスに導入する3つのメリット
売掛の導入は、買い手だけでなく売り手にとってもメリットがあります。
取引の機会を逃さない
売掛を導入することで、取引先はすぐに支払を行う必要がなくなるため、より多くの商品やサービスを購入することが可能になります。売掛払いを利用すると、都度支払いと異なり、取引のたびに即座に資金を準備する必要がありません。
支払期限までに代金を用意できれば、資金が限られていても大規模な取引が可能です。これにより、取引の機会を逃さず、ビジネスの成長を支援することができます。
両者にとって請求の手間が省ける
売掛払いを利用すると、取引ごとに現金での取引を行う手間が省けます。
通常の都度支払いでは、請求書の発行や入金確認などの業務が繰り返し必要ですが、売掛払いでは一定期間ごとに取引の代金をまとめて請求・支払いするため、買い手も売り手も業務を効率化することができます。
キャッシュフローの改善ができる
売掛を導入することで、自社のキャッシュフローを改善することにもつながります。
取引先からの定期的な支払いがあることで、資金繰りの予測が立てやすくなり、安定した運営が可能となります。
売掛をBtoBビジネスに導入する2つのデメリット
代金未回収のリスクが生じる
売掛の導入には、期日までに代金が支払われないかもしれないというリスクが伴います。
信用調査やリスク管理を徹底する必要がありますが、それでも完全にリスクを排除することは難しいです。特に新規取引先や信頼性が不明な顧客との取引では、未回収のリスクが高まるため、慎重な判断が求められます。
与信管理の手間がかかる
売掛には代金未払いのリスクが伴うことから、与信基準を設けて取引先の信用を評価する必要があります。取引先ごとに信用調査を実施し、信用情報を収集・分析することで、リスクを最小限に抑えることができます。
しかし、このプロセスには時間と労力がかかるため、特に中小企業にとっては負担となることが多いです。定期的な信用評価の見直しや更新も必要であり、これに伴う管理コストも無視できません。
ECサイトに導入できる掛け払い決済サービス
売掛払いとは、従来は主に売り手が請求書を発行し、買い手が銀行振込などで支払いを行う方法が一般的でした。しかし、最近ではBtoB取引に特化した「掛け払い決済サービス」が増えています。
これらの決済代行サービスは、請求書の発行から未払い時の督促までの一連の業務を代行するだけでなく、与信審査も行ってくれるのが特徴です。
1 NP掛け払い(株式会社ネットプロテクションズ)
公式サイト:https://np-kakebarai.com/
NP掛け払いは、ネットプロテクションズ株式会社が提供する「請求書発行、代金回収など決済業務の請け負い、未回収リスクの保証」などの決済代行サービスです。
このサービスの導入により、売り手は決済・請求業務を効率化し、コア業務に集中できます。また、独自の与信審査により、個人事業主への掛け売りも柔軟に対応し、販路拡大と売上向上が見込めます。
買い手にとっては、掛け払いを利用することでキャッシュフローの改善が期待できます。2022年時点で、NP掛け払いは年間取扱高979億円、年間利用社数46万社に達し、日本の企業の約8社に1社が利用しています。
2GMO掛け払い(GMOペイメントサービス株式会社)
公式サイト:https://www.gmo-ps.com/feature_kb-lp01/
GMO掛け払いは、GMOペイメントサービス株式会社が提供するBtoB向け後払い決済サービスです。企業間取引における与信管理、請求書発行、入金確認、督促業務を代行、未回収リスクをGMO-PS が負担します。
特徴としては、リアルタイムでの与信審査を導入しており、買い手を待たせることなく取引の迅速な完了が可能となります。このメリットによって、成約率の向上が期待できます。
3クロネコ掛け払い(ヤマトクレジットファイナンス株式会社)
公式サイト:https://x.gd/KmKEL
クロネコ掛け払いは、ヤマトクレジットファイナンス株式会社が提供する掛け払い決済サービスです。与信から請求書発行、集金、入金管理および督促、未回収リスクまでヤマトクレジットファイナンスがすべてを引き受け、企業間における請求業務をすべて代行します。
このサービスも、最短5分で与信審査が終了し、さらに、未回収リスクがなく「売掛金を100%保証してくれる」という特徴もあります。
4Paid(株式会社ラクーンホールディングス)
公式サイト:https://paid.jp/
Paidは、『請求代行』と『未払い時の保証』がセットになった決済サービスです。このサービスも、未回収リスクがないという保証があり、さらにサービスの利用までにかかるステップが「取引先の登録」と「請求情報の登録」の2ステップのみで、簡単に利用することができます。
まとめ
この記事では、売掛や、BtoB ECサイトに売掛制度を導入するメリットとデメリット、Shopifyに売掛を導入できるサービスについて解説しました。
売掛払いとは、売り手が商品やサービスを提供した後に、一定の期間を経て指定された期日までにまとめて代金を受け取る取引方法のことで、商品やサービスを提供したあとで、いまだに代金を受け取っていない状態を「売掛」といいます。
BtoBのECサイトに売掛を導入することは売り手、買い手両者にとってメリットがあり、請求の手間が省けることや、取引の手間を逃さないなどのメリットがあります。
一方で、売掛を導入するには未回収リスクや与信審査の手間がかかるというデメリットがありますが、これらのデメリットは「掛け払い決済サービス」を利用することで解消することができます。
ECサイトに導入できる掛け払い決済サービスとして「 NP掛け払い」「GMO掛け払い」「クロネコ掛け払い」「Paid」などがあり、これらのサービスを利用することで、時間や労力のかかる与信審査から支払いの督促まで決済関連業務を全て丸投げすることができます。
近年、BtoBのEC導入は増えています。「ECの導入を考えているけれど、何から手をつけていいのかわからない・・・」とお悩みの方は、ぜひ一度弊社の無料相談をご活用ください。
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クオーツは、デザインの力を最大限活用しながら、課題の解決と成長の加速に貢献します。クリエイティブ・マーケティング・テクノロジーの視点から事業開発、体験の設計、システム設計などを、一貫した体制でサポートしています。
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ECサイトの運営に課題を感じている
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