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サービスブループリントとは?書き方や構造、気をつけるべきことについて徹底解説!

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目次

近年、サービスの提供にAIやインターネットが使用されることが増え、サービス提供側の組織も多層化、複雑化しました。これによって、以前と比べてプロセスの全体像を把握することが難しくなりました。そこで

「UX改善のための共通言語がほしい」
「サービスの全体像の認識が揃ってないので、議論がなかなか進まない」

そうお考えのあなたに、この記事ではサービスブループリントの構造や、活用すると効果的な場面、実際の書き方や注意するべきポイントについて詳しく紹介します。ぜひ、この記事を読んでサービスブループリントを作成してみてください。

サービスブループリントとは

サービスブループリント(Service Blueprint)は、サービス業界におけるプロセスや顧客体験を「ユーザー」「ステークホルダー」双方の視点から時系列で可視化したツールです。
一枚の図でサービスの全体像を可視化することで、サービス提供者側だけでなくユーザー側の視点も取り入れた機能やプロセスの構築を実現させることができます。

サービスブループリントの構造

サービスブループリントは、主に4つの構造で成り立っています。

1. ユーザーのストーリー

サービス利用シーンにおけるユーザーの行動を時系列で書き起こします。
この「ユーザーがサービスとの関わりの中でたどる一連のプロセス」のみを書き起こした図のことを「カスタマージャーニーマップ」と呼びます。

2. フロントステージ

サービスを受ける際、ユーザーが直接見ることのできる場所や画面での、サービス提供側の行動を書き起こします。
(例)カウンターから見える店員の行動、サイト上でのAIによるカスタマーサービスなど

3. バックステージ

ユーザーが見えない場所でのサービス提供側の行動を書き起こします。
(例)キッチンエリアでの調理や、倉庫での在庫管理、清掃など

4. プロセス

上記3つの要素をサポートするための、サービス提供者の組織内でのステップ・活動などを書き起こします。
例)メニューボードや価格表、クレジットカードの照合、注文番号、品質テストの作成など

サービスブループリントの実際の書き方

①基本要素を書き起こす

ユーザーのストーリー、フロントステージ、バックステージ、プロセスの4つを埋めます。
項目を埋める具体的な手順は、以下の通りに書くことがおすすめです

  1. 変わらない事実、わかりやすい項目をまずは埋める
  2. 埋められなかった箇所について、再度情報を集める
  3. それでも自分で判断ができない場合は、チームや上司に状況を報告して相談する。
  4. 内容が煮詰まったら上司に判断を仰ぐ。


②詳細要素を書き加える

具体的にかかる時間や組織での規制や指針、ユーザーの感情についてより詳細な要素を書き加えます。

⑴矢印を書くことが大事!

わかりやすくサービスブループリントを書くには、要素同士の関係性を表すことが大切です。片矢印は直線的な一方向だけのやりとり、両矢印はお互いの合意が必要であることや、「お互い必要としている」という状況ことを示す際に書きましょう

⑵時間を具体的に書く

特に、時間経過や待ち時間がUXの満足度に大きく関わる場合は、アクションごとの見込み時間を記入しましょう。
例)料理の待ち時間、会計の待ち時間など

⑶組織としての規制や指針

共通認識を取るためにも、組織内での規制や指針は必ず記載しておきましょう。変更できるもの・変更できないものの判断ができるようになります。
例)食品の規制、セキュリティポリシー、接客指針

⑷ユーザーの感情

基本要素の各アクションに対して、ユーザーや従業員がどのような感情を抱いているかを示しましょう。ユーザーの感情を把握することがサービスの改善に繋がります。
顔文字などを使って表現しましょう。

⑸指標

ユーザーが支払う時間や金銭的コストなど、定量的指標を設定しましょう。
課題発見・解決手法が明確になります。

サービスブループリントを利用すると効果的な場面

新しいサービスを設計する際に、全体像を把握したい

新しいサービスを開発する際に、顧客のニーズや期待を理解し、サービス提供のプロセスを設計することで、ユーザーのサービス満足度向上が期待できます。

顧客側の不満点や課題を可視化し、サービスを改善したい

既存のサービスを改善する際にも活用できます。感情やユーザーの成功指標まで具体的に書き落とし、体験を詳細に分析することで、より「お客さまに寄り添った」改善案を考えることができます。

関係者が多く、それぞれの理解を深めたい

サービスブループリントは、多層化した組織や、関係者の多いチームが協力してサービスを改善する際に有用です。デザイナー、開発者、マーケティング担当者、接客担当者など、異なる役割のメンバーが共通の理解を持つことができます。

複数存在する課題を洗い出し、優先順位を考えたい

サービスブループリントは、顧客が直面する問題や課題を特定することができます。複数存在する課題を洗い出し、顧客の視点からサービスを分析し、優先順位をつけることにも役立ちます。

サービスブループリントを書くうえで気を付けるべきこと

手段と目的が逆になっていないか注意する

ビジネスの改善点を明確にするために書いていたのに、いつの間にかサービスブループリントを完成させること自体が目的に・・・ということはよく起こります。
なぜサービスブループリントを作るのか?という本来の目標から逸れないよう、チーム全体での認識を統一し、サービスについて議論できる環境を作っておきましょう。

ユーザー視点と組織視点を両立できているのか

ユーザー視点とビジネス提供者からの視点両方を俯瞰的に見ることができるのがサービスブループリントの特徴ですが、改善点を見つけようとするあまり、ビジネスプロセスをユーザー視点で試作し、組織からの視点をおろそかにしてしまうことがよく起こります。

もちろんユーザーを理解することは良好なサービスの提供に繋がりますが、組織内での課題を無視してしまうと、現実味のないサービス設計になってしまうおそれがあります。
最適なUXを提供するためにも、ユーザー視点と組織視点を両立することが大切です。

サービスブループリントについてよくある3つの質問

なぜサービスブループリントを作成する必要があるのですか?

サービスブループリントを作成することで、サービス提供プロセス全体を俯瞰し、顧客の視点から問題や改善点を見つけることができます。
また、各ステップや接点の関係を理解し、サービスの効率性や品質を向上させるためのアクションプランを立てることができます。

どうやってサービスブループリントを作成すればよいですか?

サービスブループリントを作成するためには、まずカスタマージャーニーを理解し、顧客がサービスをどのように利用するかを把握することが重要です。
次に、各ステップや接点をマッピングし、可視化します。最後に、顧客の視点から改善点を特定し、具体的なアクションプランを策定します。

サービスブループリントの作成にはどれくらいの時間とリソースが必要ですか?

サービスブループリントの作成時間は、サービスの複雑さや規模によって異なります。比較的単純なサービスの場合、基本的に1つのブループリントを作成するのに数日から1週間程度の時間がかかります。しかし、より複雑なサービスの場合や複数の関係者との合意を得る必要がある場合は、2週間〜1ヶ月など、より多くの時間やリソースが必要になります。

まとめ

この記事では、サービスブループリントの構造や書き方、また気をつけるべきポイントについて解説しました。サービスブループリント(Service Blueprint)は、サービス業界におけるプロセスや顧客体験を「ユーザー」「ステークホルダー」双方の視点から時系列で可視化したツールです。
「ユーザーのストーリー、フロントステージ、バックステージ、プロセス」の4つの要素があり、矢印やユーザーの感情、組織の指針など詳細な要素も書き足すことでよりサービスの改善点を洗い出すことができます。

サービスブループリントは新しいサービスを設計する際や顧客側の不満点や課題を可視化したいとき、また組織の関係者が複雑であるときに書くことが効果的です。
サービスブループリントを書くことでユーザー視点と組織視点両方を俯瞰的に見ることができますが「手段と目的が逆になっていないか」「ユーザー視点と組織視点を両立できているのか」の2点に気をつけながら書き進めましょう。

弊社クオーツでは、ECサイトの新規事業開発の支援はもちろん、ECサイトの分析や改善、リブランディングによる顧客層の若返りなど、マーケティングの観点を取り込んだ支援を行っております。
ぜひ、この記事を読んで一度サービスブループリントを作成してみてください。

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