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VRIO分析とは?事例をもとに、メリットや手順、注意点を解説

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目次

企業が競争力を維持し、成長するためには、自社の強みと競合他社との差別化を図ることが重要です。VRIO分析はその手段の1つとして、企業が持つ経営資源を評価し、競争優位性を理解するための有力なツールです。
本記事では、VRIO分析の基礎や競争優位性を高める方法について詳しく解説します。

VRIO分析とは

VRIO分析は、自社の「ヒト・モノ・カネ・情報」といった経営資源が競合他社に比べてどれほどの優位性があるかを分析するフレームワークのことです。
VRIOは、Value(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織化)の頭文字を取ったもので、これらの要素を評価することで、企業が持つリソースや能力の戦略的な価値を判断します。
ちなみに、VRIOは「ブリオ」と読みます。

この分析によって得られる評価結果は、以下の5つに分類されます。

  • 持続的競争優位(VRIO)
  • 潜在的競争優位(VRI)
  • 一時的競争優位(VR)
  • 競争均衡(V)
  • 競争劣位(VRIOのいずれもない状態)


最終的な目標は、VRIOのすべての要素で他社を上回る「持続的競争優位」を確立することです。これが実現すれば、企業の成長と存続につながります。


VRIO分析における4つの評価軸

VRIO分析を行う際には自社の経営資源を4つの評価軸をもとに進めていきます。
ここでは4つの評価軸をもとに、評価する具体的な評価内容や、それらが欠けることによるリスクを説明します!

①Value(価値)

Valueは、経営資源の経済的な価値を測定する軸です。そして、顧客やユーザーが欲求する価値を提供できているかどうかを判断します。
Valueを評価するときには、以下の問いを参考にしてみてください。

  • 売上にどれくらいの影響があるか
  • どれくらい社会に影響を与えているか
  • 新たなビジネスチャンスにつながるか
  • 継続して購入してくれる価値があるか


経済的価値を基準にして経営資源を評価し、競争劣位の状態を判定します。経営資源は、資金・従業員のスキル・企業の設備やシステムなど、様々なものがあります。

②Rarity(希少性)

Rarityは、経営資源が競合と比較したときにどれくらいの独自性があるかを評価する軸です。独自性が高いほど希少性も高まり、市場シェアを獲得しやすくなります。

評価する内容は以下の通りです。

  • どのような独自性があるか
  • 自社の経営資源が競争均衡状態になっていないか


高い希少性を持ち合わせているほど競合他社に模倣されにくく、市場シェアを獲得しやすくなるため、ビジネスにおいてもとても有利な立場に立つことができます。

③Imitability(模倣可能性)

Imitabilityは、希少性と似ています。自社の経営資源を競合他社にどのくらい模倣される可能性があるかを評価します。模倣が難しいほど希少性が高まり、市場での優位性が向上します。
例えば模倣が困難なものの例としては、特許を取得した独自の技術や製品や、「創業◯年」という歴史的な実績、その他にも高品質かつ低価格な商品を提供するシステムなどが挙げられます。

評価する内容は、以下を参考にしてください。

  • 自社の経営資源は他社に模倣されやすいか
  • 他社が模倣しようとした際にコスト面で不利になるか


模倣可能性の難易度が高ければ、市場シェアを継続的に獲得しやすくなるでしょう。ただ希少性が高くとも模倣されやすい場合、一時的な優位性しか保てない可能性も高いです。

④Organization(組織化)

Organizationは、経営資源を継続的に活用する組織力を評価する軸です。持続的な競争優位性が確保できる状態かを判断できます。

これまでみてきた軸をどれほど満たしていようと、それを活用し続けられる組織力がなければ持続的な優位性を保つのが難しくなってしまいます。
そのため、以下の問いはしっかり確認してください。

  • 経営資源を活用し続けるだけの体制が整っているか
  • 経営資源を保有し続けるための仕組みは構築されているか




VRIO分析のメリット

企業の中核となる強みを明確にできる

VRIO分析を行うことで、自社の中核となる強み、つまりコア・コンピタンスを明確にできます。
コア・コンピタンスとは、他社に模倣されにくい独自性をもった強みを表すビジネス用語です。現代のグローバル化などに伴う市場の激しい変化を迎える状況では、自社のコア・コンピタンスを軸とした経営を行わなければ、変化に対応できなくなり、組織衰退にも繋がりかねません。
そこで「VRIO」という4つの視点で振り返ることで、自社の経済的価値を高めているのが具体的にどんな要素であるのか、例えば商品・サービスなのかそれとも独自技術なのか、他社にはないサプライチェーンなのかなど、さまざまな視点で強みを深めていくことができます。

自社の強みだけでなく弱みも把握できる

VRIO分析を実施することで、競争優位性の状態が明らかになり、自社の欠点も把握できます。
企業が持続的に成長していくためには、持続的な競争優位性を確保することが重要です。独自の技術を持っていても、特許を取得していない場合は模倣されるリスクが存在します。また、現在の経営状態が良好であっても、重要な人材の退職などで組織の運営が損なわれる可能性もあります。
このようなリスクを回避していくためにも、VRIO分析で弱みを明らかにしておくことは大切です。

経営資源を明確にし、経営戦略に活用できる

VRIO分析を用いることで、経営資源の価値希少性模倣の難易度など、さまざまな要素が詳細に明らかになります。この詳細な分析により、競合他社に勝利し市場での優位性を確保するために必要な要素を把握することができるようになります!
さらに、組織が経営資源を持続的に活用できる能力も評価することができるようになるんです。これにより、経営資源に関する全ての情報を把握し、徹底的に分析することができます。

また、単に経営資源を所有し、状態を維持するだけでは、市場シェアを獲得し続けることは困難です。自社の経営資源を常に把握し、特に弱点に対処することが不可欠です。
そこで、VRIO分析は弱点を補うための経営戦略を策定するのにも役立ちます。同時に、他社に対抗するために自社の強みを維持するために、品質向上や強化のための施策を進めることが重要です。



VRIO分析の4ステップ

VRIO分析は以下の手順で進めます。
VRIO分析の効果を高めるには分析を行う前の準備も必要です。ぜひ参考にしてみてください。

分析の目的・ゴールを設定する

VRIO分析を開始する前に、まずはVRIO分析を行う目的やゴールを明確に設定しましょう。なぜVRIO分析を行うのか、どのような問題を解決しようとしているのかを理解しておくことで、社内でも分析の必要性を理解し前提を揃えることができます。
例えば、新製品の開発や市場展開の戦略立案、競合他社との差別化などです。

ただVRIO分析は時間がかかるため、分析を効率的に進めていくためにも目的やゴールを細かく設定しすぎないよう気をつけましょう。

比較分析する競合他社を選定する

次に、「Rarity」や「Inimitability」に強く関連する、分析対象となる競合他社の選択を行います。

VRIO分析では、市場だけでなく競合他社についても調査する必要がありますが、選択した企業によって分析結果が大きく変わります。
VRIO分析を初めて行う場合は、まずは同じ地域や同じ規模の競合企業に絞ることが重要です。それにより、分析の目的を達成できる最小限の競合相手を選ぶことができます。

4つの軸をもとに競争優位性の評価を行う

VRIO分析の4つの視点の「Value」から順番に「〇」か「✕」で評価し、競争優位性の状態を確認しましょう。
VRIO分析を行う際には、以下の表を参考に「V→R→I→O」の順番で競合他社を相対的に評価してください。


「V」がない場合、すぐに「競争劣位」と評価され、自社の商品やサービスの経済的価値を再評価する必要があります。「V」がある場合は、次に「R」を評価し、希少性があるかどうかを見ます。希少性がある場合は、次に「I」の評価を行います。

このように、順番に評価を進め、「✕」と評価された時点で、それ以降の評価結果は競争優位性に影響しません。
つまり、持続的競争優位性を確立するには、将来的にすべての要素を満たしていく必要があります。自社の現状を正確に把握するためにも、すべての項目で評価することをオススメします。

競争優位性を参考に経営戦略を立案する

VRIO分析を通して自社の競争優位性を把握したら、その評価結果をもとに経営戦略を考えましょう。

経営戦略を考える際には、「V→R→I→O」という優先順位を意識してください。経済的価値や希少性を高めるためには、新商品の開発やターゲット層の見直し、チャネルの拡大や絞り込みなど、色んな方法があります。

VRIOの4つの視点で「✕」と評価された項目は、今後改善していきましょう。

たとえば、「IO」がないとします。その場合、「Inimitability」を確立していくためには独自技術を守るための特許出願が必要になります。また、他社との協業によるクロスライセンスの締結など、さまざまな対策が考えられます。「Organization」については、組織の再編や社員の育成、新しい人材の採用など、中長期的な計画が必要です。



自社にVRIO分析を導入する際の注意点

導入にある程度時間がかかる

VRIO分析は、短期間での実施には適していません。
なぜなら、経営資源には商品・サービス、人材、設備、システムなどさまざまな要素が含まれており、すべての情報を収集し、正確に分析するには時間がかかるためです。

企業の規模が大きくなるほど、経営資源の量や規模も大きくなるため、分析には時間が必要です。そのため、VRIO分析を実施するには時間とリソースを十分に確保する必要があります。
効率的に分析を進めていくためにも、あらかじめスケジュールを決めておくといいですよ。

定期的な分析が求められる

分析に時間がかかるだけでなく、定期的な分析が不可欠です。
なぜなら、経営資源の価値や状況は外部環境、市場、競合他社の状況は常に変化しているため、過去に高く評価されていた項目もいつ評価が低下するか分からないからです。

つまり、一度の分析結果が永続的に有効であるわけではありません。特に近年は市場や社会環境の変化が激しいため、定期的な分析が必要であり、常に正確な経営資源を把握しておく必要があります。

比較先の競合他社の選定に注意する必要がある

VRIO分析では、相対的な評価を行うため、比較対象となる競合他社を選ぶ際には慎重になる必要があります。
相対比較を行う競合他社の範囲を広げすぎると、分析にかかる時間が増えるだけでなく、競争優位性の評価結果が大きく変わる可能性もあります。
自社の商品やサービス、参入しているマーケットと同じ業種であることを前提に、企業の規模や地域を絞り込むなど、ターゲット層の選定には細心の注意が必要です。



VRIO分析の事例3選

ここでは、VRIO分析の具体例を3つ紹介します。
初めて行う方は特にどのようなアウトプットを出せばいいのかイメージがつきにくいかと思いますので、ぜひVRIO分析を行ううえでの参考にしてみてください。

ユニクロ

ユニクロは、日本を拠点とするファストファッションブランドで、高品質なベーシックアイテムを手頃な価格で提供している起業です。ユニクロは自社の経営資源を最大限活用し、市場シェアを維持し成功を収めています。

トヨタ自動車

日本を代表し、海外でも高いシェアを確立しているトヨタ自動車。
独自性のある生産方式や工場を構築することにより、他には負けぬ強固なポジションを築いています。

スターバックス

スターバックスは、米国シアトルに本社を置く世界最大手のコーヒーチェーン企業です。お洒落でリッチな空間を提供することで、競合との差別化に成功しています。



まとめ

VRIO分析は、自社のビジネスリソースを理解するための効果的なフレームワークです。自社のリソースにおける競争上の優位性が明確になり、差別化を考慮した戦略立案に役立ちます。
市場や競合の変化が激しい世の中では、自社の強みをしっかりと把握したうえで収益を確保することは欠かせません。

ただ中小企業が株式上場などを考えていない場合、持続的競争優位性が必ずしも必要であるとはいえません。そのため、「VRIO」の全ての要素で競争上の優位性を必ずしも確保しなければならないということはないでしょう。
ただし、収益性を向上させるためには「VR」は不可欠な要素であることが多いです。

まずはVRIO分析を行うことで自社の強みやコア・コンピタンスに焦点をあて、それを活かしていくための方針を経営戦略に落とし込むことから始めてみましょう!

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